受験産業の回し者?
受験アドバイザーなんかの話を聞いていると「どこの大学の何学部の偏差値はいくらで、君の場合は多分大丈夫」ってのを聞くことがよくあります。
で、良く聞かれることがあります。「A判定は必要ですか?」
結論から言います。「ノー」です。
こう言うと勉強しなくなる受験生、生徒が出て来て、不合格になると「嘘を付きやがって」って言われるかもしれないので(笑)もう少し正確に言うと「必ずしも必要ではない」ということです。
A判定が必要ではない理由
二通りの意味があるので具体的に話します。
パターン1;模擬試験によりけり
例えば河合塾の全統模試などの場合は基礎力を試されているので、A判定はあった方が良いと考えるべきでしょう。記述式でもマーク式でも得意科目・得点源に関しては満点を取れるような心構えがあっても罰があたりません。
これに対して各大学別模試(オープン・実戦など)に関しては、実はそれほど余り気にする必要はないと思われます。精々、自分が得点源としている出題分野、科目においてどの程度得点できているか、満点取れるか、どんなミスをするのかをチェックできていればそれで構わないくらいです。
このふたつのタイプの違いは標準偏差のあり方です。オープン・実戦の場合、平均点が低くて標準偏差が大きいという場合が多々ありますが、そんな時は「当たり外れがある」と割り切ってしまっても良いでしょう。むしろ、解ける問題をどれだけきっちりと解けたかを見ればそれで良いでしょう。
個人的には記述式模試の場合、駿台全国模試がお勧めです。母集団がハイレベルであり、オープン・実戦ほど本番から乖離した出題難易度でもないし、基本がどの程度理解出来ているかを計測する上でも悪くない出題傾向だからです。極め付けは、平均点が4割5分程度だからというのもありますが、それはまた別の機会にお話しします。
パターン2;模擬試験の受け方次第
高校生の場合、部活動と両立して勉強したいという人もいると思います(このコロナ禍でどれだけの人がいるか分かりませんが、取り敢えず一般論として)。そういう人はなかなか勉強がはかどらないと思いますが、それで構いません。それはどんなレベルの模擬試験でも同じです。
その代わり、分野を限って重点的に勉強しましょう。例えば、今高校二年生で大会まであと2ヶ月、2ヶ月半後に模擬試験を受験するという場合、数学の出題範囲が余りに多くて全部網羅できないなんてことはありがちでしょう。そんな場合、「今回は二次関数と三角比だけは仕上げる。どんな問題が出題されてもそこだけは満点を取る」という心構えで臨むことです。
心構えだけではなく、実際に取って下さい。取れなければ、ミスした自分を許さないで下さい。ミスした自分を許さないと言うことは、二度とミスをしないと言うことです。これはパターン1の場合も同じです。「出題が難しすぎた」というのは言い訳に過ぎません。難易度を決めるのは受験生の皆さんでもなければ、保護者でも学校の先生でも、予備校でもありません、文部省の学習指導要領に即して大学当局が決めることです。そこを理解出来ているかどうかで合否が決まると言っても良いでしょう。
受験なんて楽なもの~堂々とミスをしよう
はっきり言って受験なんて楽なものです。社会に出てからの方が面倒です。上司・部下・同僚・取引先…、中には余り頭の程度の高くない人もいます、足を引っ張る人もいます。そういう人々と一緒のレベルにいては生きていけません。生きて行くにはミスを減らすことです。そのための訓練が勉強であると理解して下さい。
D・Jのテキストは堂々とミスをするために存在しています。ただし、ミスをする自分を許せないかどうかは本人次第です。モチベーションの維持は自己責任というのが大人のルールです。大学は「大人が学ぶところ」ですから。
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