デジタル・ジャングル 大学受験 目的を忘れないように~ノート、勉強法

目的を忘れないように~ノート、勉強法

巷では…

 前ほどではないですが、今でも「東大生のノートはなぜ綺麗なのか」みたいな話題が時折ネット上で出てくることがあります。

鬼平 あるいはビジネスの世界でも嘘か誠か稟議書を書いて上役から印鑑をもらうというスタンプラリーを上手に出来るとかPowerPointを使って綺麗な資料を作ることが出来るとかいう人から順に出世が早いとか待遇が良いという話を聞いたこともあります(流石に今はもうかなり少ない事例でしょうが)。

 分からなくもありません。そりゃノートは汚いよりも綺麗な方が良いでしょうし、合意形成が円滑に進んだ方が安心して仕事できるし、資料を見る側だってPowerPointで出来た綺麗な資料を見た方が、眼には優しいでしょう。

 けれども、それだけです。それ以上ではありません。むしろ弊害すらあるのではないかと思われます。

 ノートなり資料を綺麗に作ること自体が目的となってしまって、本来の目的を忘れてしまわないかということです。

目的は何?~「工夫」とは?

 では、資料なりノートを作る目的は何ですか?

 仕事の場合、資料を作るのは一般的に組織やチーム内で現状認識を共有し意思統一を図るためです。

 ということは、綺麗な資料を作って上司の目に留まる必要もないし、そもそもそんな上司がいたらその会社は大丈夫かなと言うことです。もっと言うと、沢山給料もらっているなら数字なり状況なりは常に頭の中に入っていて当たり前です。入っていない人が役員なり管理職であるなら、言い方はきついでしょうが「給料泥棒」です(勿論、商談用資料など部外者の理解を仰ぐために作らねばならない場合もあります。その場合は堂々とPowerPointを使えば良いのです)。

 勉強の場合、ノートを作るのはデータを取るためです。データというのは主に苦手分野や簡単に理解出来なかった事項、忘れてはならない項目等です。

 悔しさの記録、忘れることへの恐怖の発露です。

 ということは、勉強の場合、ノートの存在意義は何度も見返すことにある筈です。

 ということは、ノートは何度も見返せる、重要項目を簡単にチェックできるようにしてあればそれで十分な筈です。

 最近の生徒を見ていて、色んなことをよく知っているなと感心することが多いのですが、肝心要の道具の使い方をどこまで理解出来ているのかなと思うこともあります。

 例えば、英語の熟語や単語なんかのチェックをする場合、ノートの見開きの左側に英文を書いて、右側に日本語訳を書くという人はそれなりにいると思いますが、それだけで頭の中に情報が入ると思いますか?

 多分、入らないでしょう。そこで、重要部分、頭に入れておきたい部分を赤ペンで書いて、チェックの度に(出来れば毎日、最低でも2,3日に1回のペース)赤い下敷きをかざすとその部分が消える、チェックできる。これはもうオリジナルのチェックノートじゃないですか?

 極めて原始的なやり方で、20年前とか30年前の高校生、あるいは今でも良く出来る生徒でもやっている人はそれなりにいると思うのですが、意外と知らない人が多いのですね。

 これが「工夫」です。

 目的を効率的に達成するための手段を「工夫」という実例のひとつです。

 こういう工夫が出来ない状態、基本が出来ていない状態で、いくら大手有名予備校に通ったところで、成績が伸びたとしても限定的だというのは火を見るより明らかではないですか?

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