雇用の流動化?
物臭な性格ながら情報収集の必要性を重く認識し、あちこち胡麻擦りに顔を出しながら(たまに味噌を擦ることもありますが(苦笑))、色んな事を考えております。
というか見えてくることがあるのですね。例えば、近畿地方で名門の進学校というと先ず名前が挙がってくるのが灘高校中学校だと思います。
指導者を対象としたシンポジウムや何かで灘校の先生方が登壇されることが多いのですが、やっぱり見識のある方が多いと思います。
見識が高いというのは自分の仕事や日常に明確なテーマ性を持っていると思われるほどに長期的あるいは広い視野を持ってるということです。
けれども、ここでテーマとするのはそういう事ではなくもっと俗っぽい話です。
そういう灘校の先生方ですが、意外と生え抜きとかプロパーと呼ばれる人がいないのだなと言う感覚があるのですね。
例えば、ある先生などは予備校で指導してから別の進学校で教壇に立ち、その後灘校に転職した、という感じです。
本当、進学校の世界でも雇用の流動化が始まっているのかな、というのが正直な感想。
弱者の生き残り戦略
実際、数学なんかでは指導力のある先生が不足しており、ここへ来て共通テストで情報Ⅰを必修化(個人的にはその必要性を感じないことから反対ですが、それはさておき)するというので益々事態の深刻化に拍車が掛かっているのが実情のようです。
灘校が積極的に優秀な指導者をスカウトしているのか、自然と優秀な指導者が集まるのか知りませんし、この際重要ではありません。
経営者目線で考えることが最も重要な事です。特に中堅進学校の経営者としての視点を意識しなくてはなりません。
灘高校の教職員の年収に関して、公開されていないので具体的な金額は分かりませんが、私立高校の教職員の平均年収が約625万円(平成28年度 文科省学校教員統計調査による)ですので、それよりはかなり高額であることは間違いないと思われます。2倍弱から2倍というところかなと個人的に推測しています。
それと同じ額のサラリーを用意できる学校がどれだけあるか、というと数はかなり限られることでしょう。
とすれば、中堅進学校は人材採用に関して灘校と同じようなことは出来ないという事になります。
となれば、どうするか?
思えばヒトの価値はどうやって決まるのでしょうか?仕事や職場の値打ちはどうやって決まるのでしょうか?
恐らく、進学校も含めて受験産業において終身雇用はこれからもっと急激にメルトダウンすると考えられます。少子化の深刻化により経営環境が益々厳しくなることから、学校間の統廃合も進むでしょうし、それこそ一般企業のように40歳前から潜在的にリストラ要員に、なんてこともないとは限りません。
リストラ云々はさておき、とするならば、有名進学校に比べて財政基盤が弱いことが一般的な中堅進学校が出来ることは限られています。
「ブランディング」という言葉があります。継続的に自社の財やサービスが売れるように認知度を上げたり顧客の満足度や信用度を維持向上するための一連のマーケティング戦略を指すとのことです(経営学に関しては門外漢でもあり、辞書的な意味の理解の域を出ませんが、ご了承下さい)。
けれどもこのブランディングというのは顧客という外部の人間に向けられた作用ですが、内部に向けられとどうなるのでしょうか?
そこには職場で働く人々の業務を通じて得られる充足も含まれるはずです。
ただ、ひとつ忘れないでいただきたいのは、私共の考える学校内部に向けたブランディングは必ずしも終身雇用を前提としていない、むしろポジティブな意味での離職・転職を前提としているということです。
そのことを念頭に入れてもしも私共の話をお聞きになりたい学校経営者・管理職教職員がいらっしゃれば、と考えております。
詳細は個別にお話しさせていただきます。
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